人はなぜ戦うのか

odarinden2010-09-30

昨日9月29日、兵庫県立芸術文化センターにて「イリアス」観てきましたっ!
去年は出産直後で舞台はパスしたので、うっちーの舞台は2年ぶりです。


ただですね、正直言ってギリシャ最古の英雄叙事詩なんてどうもとっつき難く、
結局原作もちっとも読めないまま(名前が長い!文庫本の字が小さい!)、
うっちーの例のスキャンダルにもひどく心乱されながら
複雑な気持ちで当日を迎えてしまった私なのでした。
出る直前にツェッペリンの「アキレス最後の戦い」を聴き(実はトロイ戦争と何の関係もない歌詞らしいw)
わこさまを託児所にあずけて、いざ出陣ですがな。家から15分で着いたけど。


…実に荘厳で愛と悲しみに満ちた作品でした。
私はこういうタイプのお芝居はほとんど見たことがないのですが、静かなる感動です。
神々の意志と自分の意志の間で揺れ動きながら、運命に逆らえず、戦いに身を投じるしかない者たち。
うっちー演じるアキレウスからは、その怒りや嘆きがひしひしと伝わってくる。
主な出演者は8人(あと5人は合唱&物語進行役のコロス)しかいないのに、
ギリシャトロイアの数千の戦軍が舞台の前後に見えてくるのは見事な演出です。
彫刻みたいに美しい肉体も、完璧に仕上げたうっちーの役作りだと思います。
共演の方々も…本当に素晴らしかったです。
劇場中継がないのが残念。


幕間には「これが終わったらしばらく休養かな?」といった声も聞こえてきましたが、
それにしてもうっちー、世間の雑音の中であれだけの集中力を発揮できるもんだと思う。
自業自得ではあるけど、これも試練なんだぜ。
あたしゃ、とことん付き合うつもりでござるよ。
素晴らしい舞台をありがとう〜。ほなまた土曜日に。