アイム・ノット・ゼア

odarinden2008-04-26

三宮に出たので足をのばし、
今日から公開の映画「アイム・ノット・ゼア」を見てきた。


rindenがボブ・ディランを見たのは、トム・ペティと一緒に来たときなので、
調べてみると1986年、おっと22年も前のことです。
ボブ・ディラン本人には特に思い入れもなかったのだけど、
他の人が演じてる彼の曲には好きなものが多いので、せっかくだからと足を運んだ。
…すんません、つまんなくて終始退屈しておりました(あの歌い方がどうもねぇ)。
以来、相変わらずディランは私にとって、よくわからない。


この映画はディランが持つさまざまな側面を、別の人格が演じるという斬新な作り。
6人の俳優が、詩人、無法者、映画スター、シンガー、放浪者などに扮し、
それらをつなげることで、ボブ・ディランの伝説的な半生を描いています。
お目当てのベン・ウィショー(詩人役)は正面向いて喋ってるだけ、
しかも粗めのモノクロ画面でしたが、落ち着きがなくてキュートでしたわ!
アカデミー助演女優賞ケイト・ブランシェットが一番の見どころといえそうで、
風貌から歩き方から身ぶりから、面倒臭そうな喋り方と鬱陶しい表情まで、
まるでディランがまるごと乗り移ったかのような神演技。
もう、オトコマエ過ぎて惚れそうでした。
結局ディランは、捕まえようとするともうそこにはいない人のようだ。
孤高の天才はすでに“誰でもない者”でしかない。
本当の彼が何者なのかを、見る人にゆだねているような映画でした。
ディラン聴いてみなくちゃって、本気で思ってます。