幽玄の世界

odarinden2008-03-09

能楽に詳しいKUちゃんからのお誘いで、
神戸の湊川神社神能殿で能を見てきました。
ここは中学んとき社会見学で行って以来のこと。
笛の社中さん方の発表会なので上演されたのは主にお囃子です。
横笛、三種類の鼓、謡の中からどれかの組み合わせで
要は雛人形でおなじみ“五人囃子”と一緒の構成です。
各10分くらいの演目が次々に上演され、
その間に舞が加わったもの(面は付けない)や、
本格能の上演時間を短縮した“半能”が挟まれていましたので、
初心者の私にはちょうどいい具合の内容でした。
画像は半能「融」の上演中。
光源氏のモデルと言われている源融(とおる)の逸話なんだそう。


庶民文化であるエンタテインメント満載の歌舞伎にくらべると
能は武家社会の中で育まれたからでしょうか、
無駄なものが一切ない、シンプルで静かなもの。
だから、寝てしまうかと思ったけどそんなことはなくて、
それはたぶん、鼓の「パーン!」という響きがあったからかと思う。
スピリチャルというと語弊はあるけど、いわば脳髄に響くような音でした。
歌舞伎に行くとお客さんはほとんどが女性なのですが、
今日は見たところ6対4で男性の方が多く、
それもなかなか紳士然とした人が目につきました。


あまり詳しいことわからなくても、たまには能もいいですよ。
また機会があれば見に行こうと思います。