歌舞伎熱演! 亀治郎
神戸文化ホールで全国巡業中の松竹大歌舞伎を見てきました。
わーい、美しかったよぉ。
おもな出演は段四郎、亀治郎、門之助、薪車、梅枝ですが、
出ずっぱりの亀治郎が舞台を独占していた感じで、好演でした。
演目は「奥州安達原 袖萩祭文」と「義経千本桜 吉野山」。
「袖萩祭文」は奥州安倍一族の悲劇で、
戦に敗れた安倍貞任・宗任兄弟の源義家への復讐劇です。
貞任と、その妻袖萩を亀治郎が演じました。
前半、盲目の身になった袖萩が勘当した父から許されず、
雪の中でせめて聴いてと三味線を延々と弾くシーンが印象的で、
もうあまりに不憫で、でも亀治郎がきれいで泣きそうでした。
後半は立役のケレン味が加わり、決めるポーズは錦絵のような美しさ。
とりあえず今日はこのへんでやめといて、今度は戦場でね〜
なんて言ってるんですねw。
続く「吉野山」は、舞台が一面の桜の中。
義経がいると聞いて吉野山にやってきた静御前とお供の佐藤忠信(亀治郎)が
あーだこーだ花見しながら踊ってるんですが、
そこに静御前を捕まえに来た藤太が現れてさらに賑やかになります。
実はこの忠信は静御前が持っている初音の鼓に用いられたキツネの子供の化身。
ラストはキツネに姿を変え、鼓の音を聞いて親を思い出す忠信、
このしぐさが切なくて可愛くてたまりません。
澤瀉屋のお家芸ですね。
地方公演ならではのサービスなのか、藤太がセリフで
「風林火山も無事に終わり…」というようなことを盛り込んでいました。
rindenは3列目の下手側の席だったので、袖萩などは真正面で楽しめて感激。
とはいえ神戸はなかなか人が集まらないところで、というよりハコが大きすぎかな。
興醒めしそうなので後ろを向かないようにしていました。
もちろん、そんなこと関係なく皆さんご熱演。
今月いっぱい巡業してます。