名盤『マシン・ヘッド』

odarinden2006-05-30

WOWOWの『ROCK THE CLASSIC』を観た。
今日の一枚はディープ・パープルの「マシン・ヘッド」。
メンバーやスタッフのインタビューから当時の貴重なフィルムまで、
内容が濃くてなかなか見ごたえのある番組だった。
特に各人のインタビューのつなぎ具合が秀逸で、しかもバランスがよく
バラバラに撮った話をよくまあきれいにつなげたわと感心したのでした。


「マシン・ヘッド」のサウンドって、録音の特殊性のせいかちょっとくぐもっていて、
それがバンドの疾走感を消すような独特な暗さを醸し出しているから、
彼らの長所を生かしていないようで、今まで正直そんなに好きではなかった。
でも、どんなアルバムだってそうだろうけど、
作品にはアーティストが全身全霊で傾けた音への情熱がある。
なのに、メンバーがどれほど微に入り細にうがち作り上げたかなんて、
ボーっと聴いているだけの気楽なファンにはわからないもんだ。
長年の友人から打ち明け話を聞いたような、新鮮な驚きを感じた。
スペース・トラッキンが一発録りのライブ録音だということ、
メンバー一押しの曲はピクチャーズ・オブ・ホームだということ、
ブラインド・マンは当時の自分達の心境を描いた曲だということ。
カジノの火事の話も、見て来た本人たちの口から語られると臨場感ありありで。


どのメンバーの言葉にも嫌味がなく、お互いを尊重していた。
いやいや、今は2006年よ。あんたらいつから揉めてたんだっけw。
穏やかに喋れるようになるには、こんなにジジイになるまで時間がかかるものなのか。