オバケのQ太郎
夫が店で買い取ったというコミック『新オバケのQ太郎』を持って帰ってきた。
何を隠そうこのrinden、物心付いたころからオバQが大好きなのである。
もちろん、今だって。
ノー天気でよく食べて、人の迷惑顧みず、でもみんなに愛されて
犬が苦手で優しくて、それでもって空も飛べちゃう。
大きな目にセクシーなくちびる、そして風になびく3本の毛。
いやぁーん、なんてキャワイイんでしょう。
オバケといっても霊界からやってきたというより異星人風のQちゃん。
他のキャラクターたちも忘れてはいけない。
U子ちゃんの奔放さや妹のP子のしっかり加減がいいし、
ドロンパは意地悪だけど、本当は寂しがり屋なのよね。
幼いころには、今でいうシルバニアファミリーみたいなオバQハウスで遊んだり、
空気入れて膨らますオバQの起き上がりこぼしにまたがってはしゃいでいたものだ。
あれは確か、7歳の七五三参りで神戸の生田神社へ行ったときだったと思う。
神殿の前には大勢の子供たちがいたのだが、なんとその中心には
大人の等身大の気ぐるみオバQがいるではないか。
チビッコたちは歓声を上げて、触ったり突いたり。
親たちはカメラを向けて、一緒に撮影なんかしている。
あぁ、Qちゃん…!
アタシの大好きなQちゃんはみんなの人気ものなんだ。
なんかね、そう思ったらすごく近づくのが恥ずかしくなった。
こんなに好きなのに。
本当は抱きつきたいくらいの思いを胸の奥に仕舞い込み、
幼いrindenは眉を八の字にして、ただモジモジしているだけだった。
すごくミーハーなくせに、肝心なところでブレーキをかけるのは今もそう。
どこかで「ミーハーな自分のアホっぽさ」を見せたくないのだろう。
ん、誰に? 変なプライド。
そういや、ライブ前にブラブラ歩いていた佐藤タイジとすれ違い、
分かっていながらただドキドキしていた横断歩道も、生田神社のそばだったニャ。