アラン・リックマン2題

odarinden2005-10-29

ダイ・ハードで一目惚れしてから追い掛け続けて早や17年。
アラン・リックマン様の日本未公開作品2本が、立続けてテレビ放映された。


『裏切りのKISS』(米/1998)は、エマ・トンプソンと共演のサスペンスもの。
2人ともアメリカ人になり切って疲れた刑事&投げやりなFBI捜査官を演じているが、
役そのものは英国2大名優を使うほどのものかしらん。
特にトンプソンは出番が少なく、彼女のうまさがほとんどいきていない。
ぱっとしない犯人のカップルのほうが明らかに主役なんだから、
こっちにビッグネームを持ってきて、刑事&捜査官は脇でいい味出す人のほうがよかった。
キャスティングのミスではないかと思うくらいのもったいなさだ。
2時間ドラマ風展開とはいえ、ストーリーは面白かったのでそこんとこが残念。
前年に公開された『ウィンター・ゲスト』(リックマン監督、トンプソン主演)、
あの美しい作品が、ある意味否定されたような寂しさと違和感が残る。


今日観た『ボルチモアの光』(米/2004)は、テレビ用に制作されたドラマ。
幼児に多い"ブルーベビー症候群"という難病の研究に打ち込んだ白人教授と、
人種差別に悩みながらも教授に協力した助手、2人の試練の物語だ。
昨年のエミー賞でミニ・シリーズ部門のテレビ映画作品賞ほか3部門を受賞し、
しかも実話というだけあって、さすがに心にしみる感動作だった。
リックマンは、共同で研究するも結果的においしいところを持っていき
そのことで晩年は自身が苦しんでいく白人教授を好演(それにしても老けたよぉ)。
助手のトーマスを演じた役者が凄くうまくていいなぁと思っていたら
なんとこの人(モス・デフ)、ラッパーとして人気なのだそうだ。
頭脳明晰の研究者が見せる、差別に耐え続ける切なそうな表情が印象的。


午前中に待人来たらずで予定が狂ってしまい、夕方から美容院で毛染めする。
シャンプーしてくれた女性から「まつげ長っ!」と驚かれ、久しぶりに御満悦。