雑木林を愛するサル学者

odarinden2005-10-27

お世話になっている会計事務所の女性Kさんから借りて読んでいるのが、
サル学で知られる京大名誉教授、霊長類学者の河合雅雄さんの著書『学問の冒険』。
聞けば今まで読んだ本の中で一番感銘を受け、考え方に大きく影響されたのだそうだ。
はじめのうちはサル学とは何かを延々語っているのだけど、
難しくてよく解らず、正直めげるかと思いました(後で聞くとKさんもそうだったらしい)。
しかーし、自然が大好きで野山を駆け回った少年時代から連なる物語が始まると
知的好奇心旺盛な先生のパワー炸裂です。本当に結核だったのかと思うほど。
特に、アフリカや熱帯ジャングルでのフィールドワークはダイナミック。
サルの群れの中で暮らしながら何年もかけて行う研究は、興味深いエピソードで満ちている。
机上ではなくライブ感溢れる河合氏の研究、その躍動感にKさんは感銘を受けたのだと思う。
彼女、思いっきり元気な人だから。
河合氏はまた、生まれ育った丹波篠山の雑木林が自分の学問の原点だという。
生命の息吹きを肌で感じられる場所。
ありのままの自然は、雑木林にこそ生きているのだ。


ただ今NHKの「知るを楽しむ」でわがサル学一代記をテーマに出演されています。
って、あと再放送の1回だけだけど…。
この本のエッセンスがきゅんと詰まっているようですよ。