伊勢志摩行って思ったこと
行ってきたのは、伊勢志摩にあるキャンプ場だ。
それはそれはいいお天気で、アウトドアの取材もうまくいったと思う。
rinden達はキャンプ場の中の小さなコテージに泊まったのだが、
目の前にヨシが茂る湿地があり、そこをカヌーで探検できたりする。
その湿地のむこうには志摩スペイン村が遠目に見え、
夜には賑やかに花火も舞っていた。
そんな街に近い施設だったけれど、そこで夜を過ごすと
「夜は暗い」という当たり前のことに、しみじみと気付いたりするのですよね。
今日の帰り道には伊勢神宮のおかげ横丁に寄り道した。
江戸時代に庶民に流行した、お礼参りの「おかげ参り」にちなんだ横丁で、
昔ながらの建物が移築・再建されて集合し、土産物店や飲食店が軒を列ねている。
神社があってお参りをしてそこに集う人がいて。
自然の恵みや、毎日ただ元気に過ごせていることに感謝する。
身の丈にあった日々の暮らしと、ハレの場を楽しむ心。
300年前、ここにもそんな日本人がわんさかいたのだろう。
現代人にはそんな奥ゆかしさはないけれど、
ここは何度行っても、本当に楽しいところです。
招き猫専門店の前でパチリ。
昨日は憲法記念日だった。いやでも忘れないことがある。
rindenは大学卒業後に2年勤めた洋菓子会社で、広報を担当していた。
12月のある日、クリスマスケーキ作りでフル稼動する工場を紹介したいといって
近くの支局から新聞記者の人が取材にみえた。
がっちりと固太りしたような体格の、若い男性だった。
受付で彼をお迎えしたあと名刺交換をして簡単に挨拶をすませ、
後の相手は上司にまかせて、持ち帰ってもらうカステラか何かを用意して渡した。
その数カ月後に、彼は銃弾に倒れて帰らぬ人となった。
「ひょっとして、あの人か?」「はい」
上司とは仲が良かったrindenだが、それ以上のことは語れなかった。
彼とはほんの少しの接点しかなかったけれど、
なぜあの人が、というやりきれない思いは今もある。
支局に勤務する一記者をテロに巻き込むなんて、本当に許せない。
動機は思想的なことで、しかも犯行声明まで出ていた。
それなのに、時効を迎えて犯人が捕まらなかったのが不思議でならない。