金曜夜の愉しみとアイビー

odarinden2005-04-22

宮藤官九郎の脚本のおもしろさを知ったのは「マンハッタン・ラブ・ストーリー」。
いままでに見たことも感じたこともない、不思議な魅力のドラマだった。
茶店の常連という狭い人脈の中で、主要登場人物全員が絡み合うのだ。
アクの強いキャラクターたちがミキサーの中にいるように周辺をかき回す。
ドラマの主役であるマスターは、もちろん出ずっぱりなのに、
最後の5分くらいになって初めて声を出す。とにかく変だけど面白かった。


そんなクドカンが書いた「タイガー&ドラゴン」が、金曜夜のお楽しみになった。
浅草を舞台に、現在進行形の話に古典落語がリンクする、
これまたブットビのストーリーである。セリフも一段とテンポがいい。
高利貸しのヤクザと裏原宿のブティックと落語家一門とはとバスのバスガイド。
こんな人たちが入り乱れています。実は親子愛もちりばめられているし。
特に、アーモンド目の猫顔をした阿部サダヲという役者がいい味。
そういやクドカン自身も「蝉しぐれ」でうっちーの親友役で出演していたなぁ。
うまいとは言えませんけど、体質虚弱な秀才の風情はよく出ていた。
映画版では今田耕司が演じるそうです…ホンマかいな…何故?


ベランダの鉢植えたちが、グングン新芽を出し始めている。
1年前に買ったフラワーアレンジメントに入っていた5cmくらいのアイビーを
そのまま土に差したら、面白いように茎が伸びて次々に葉を付けた。
冬の期間中には茎の伸びが鈍り、葉も小さくなっていたが、
こないだからまたグーンと長く伸び始めたのでした。
見れば一目瞭然、成長した季節が分かるというものだ。
花は付けずにただひたすら伸びるアイビー。その向上心を見習いたい。