卒業式で思い出す音楽のこと

odarinden2005-03-25

職場の最寄り駅近くには私立の総合大学があるのだが、
今日は卒業式のようで、着飾った学生たちでいっぱいだった。
いまや女子は袴姿が一般的で、あれはちょっと知的に見えるのがいい。
rindenの母校は明治期に創立した女子大なんだが、
外国人宣教師が神戸で開校したという所以からか、
唯一の校則(というより法度かな)が「和服を着てはダメ」だと聞いていた。
だから卒業式にも黒い礼服しか着られず、ちょっとつまらなかった。
男子はといえば、ほとんどが黒いスリムなスーツ。
茶髪にちょっとディップつけたりしてる人が多いんで、
ミッシェル・ガン・エレファントがぞろぞろ歩いてるみたいだった。


卒業式といって思い出すのは、小学校のとき。
厳密にいうとそれは、卒業式前のお楽しみイベントだったのかもしれないのだが、
同級生にエレクトーンとバイオリンがそれぞれ上手な子がいて、
彼女たち2人が講堂の壇上で独演をしてくれた。
それは見事なものだった。
自分もピアノ習ってるのに、なんで上手くならないんだろー。
えっらい違いである。
子どもながらにそんなことを思い、ただただ、うらやましかった。
エレクトーンの彼女とはたしか10年ほど前に会った。
もちろん、エレクトーンで食べていた。
しかしそれは、ヤ○ハの専任講師以上のものではなかった。
「所詮、音楽教室のピラミッドに組み込まれるだけなんよ」。
バイオリンの彼女は中学から上京し、有名なバイオリニストになった。
漆原啓子さんという。


数日前の日記でベートーベンの映画のことをうろ覚えで書いたが、
読んでくれた友人が映画のDVDを送ってくれた。
タイトルは『不滅の恋 ベートーヴェン』。コレです!
10年振りにお目にかかる。感激だぁ〜。
本編観るのは週末にでもして、とりあえずは30分ほどのメイキング映像をチェック。
きゃぁぁ。ゲイリー・オールドマン、ハマりすぎ!うますぎ!
ベートーベンにしか見えないもの。エキセントリック!
ピアノ弾く役といえば往年のドラマ「赤い激流」を思い出す。
貧乏(?もしくは不良)ピアニストの水谷豊がコンクールに向けて練習するのが
ベートベンのソナタテンペスト」だった。もの哀しくていい曲です。
ドラマでは水谷豊の手元入り広め映像は映さないワケで、
鍵盤を弾く手の部分は必ずプロに差し替えたアップになる。
まぁこれは仕方ないとはいえ、やっぱり不自然だった。
あれに比べると『シャイン』の俳優さんは素晴らしかったけど、
それでもオールドマンのうまさはその比ではない。
手元まで入った映像ではちゃんと曲に合わせて鍵盤を叩いている。
腕の踊り具合もセクシーで、さすがである。
きっと彼のことだから、特訓して指の動きをマスターしたんだろう。
公開時もそう思った覚えがある。ところが何と!
ビアノコンチェルト「皇帝」の演奏場面の練習で、彼は「本当に弾いていた」。
しかも、上手いのである。…いったい神様は彼に何ブツ与えたのでしょう。
rindenにもちょーだい!