甲子園の魔力

odarinden2005-03-18

2人のデザイナーさんと打ち合わせをした。
rindenが仕事で関わるのは、エディトリアルデザイナーといって
印刷物のページデザインをしていただく人のこと。
使いたい写真、記事原稿、こんな風にしたいというラフを揃え、
イメージと期日を伝えてページを仕上げてもらう。
女性のNさんとは一緒にランチしながら、
男性のKさんとは彼の自宅マンションで打ち合わせ。
どちらも素敵な方なので、近況を聞いているだけで刺激的だった。
お2人とも偶然、西宮市在住だが、特にKさんはユニークだ。


40代半ばのKさんは、生まれてから一度も甲子園を離れたことがない。
ここでいう甲子園とは、球場を含む周辺地域の地名のことだ。
10数年前に結婚式を上げたのは、
阪神戦が行われている最中の甲子園球場アルプススタンドだ。
当時ちょっとした話題になり、写真週刊誌にも掲載された。
タイガースはもちろん好きだが、それ以上に甲子園球場が好きなのだという。
念願のマイホームである高層マンションからは球場が見おろせ、
家でテレビ中継を見ていても、いても立ってもいられなくなったら飛んで行く。
そんなKさん夫妻が5カ月前にバーをオープンしていた。もちろん、甲子園で。
自宅でデザインの仕事を終えた後、午後7時に店を開けているので
打ち合わせのあとはそちらにお邪魔して談笑。
自ら漫画を書くうえ、手塚治虫の熱心なマニア&コレクターであるKさん。
奥さんとrindenは「コレクターの妻としての苦悩」を共有しまくっており、
同じ様な習性を持つ夫をネタに、笑い転げておりました。
いただいたのは沖縄の泡盛瑞泉」をロックで。
鼻孔をくすぐる甘い香りにまろやかな味。んまいーっ、気に入った!


これほど地元を愛するKさんには、よくある「街を活性化したい」とか
「魅力ある地域にしよう」といった気負いやスローガンは全くない。
ただ好きだからずーっとここに居たい、それだけだ。
その中心に座り、彼をそんな思いにさせる甲子園球場はタダモノではない。
近くに行くと実感するが、まるでモンスターのようだ。
画像は去年の夏の甲子園球場。
いつかすべてがここに渦巻いて吸い込まれるんじゃないかとさえ思う。