会えなかった彼女

odarinden2006-04-27

出先で思い出し、突然ある人に会いに行こうということになった。
10年ほど前の記憶だけを頼りに、JR環状線の某駅から続く細い商店街を歩く。
どこかで横道を入った小さな民家だったはずなのである。
そのどこかが、2人ともなかなか思い出せない。
ここだけ時間が止まったかのような、賑わいと静けさが同居した界隈だ。
目星を付けた路地にいたオバチャンに思い切ってきいてみた。
「あの、この辺で昔占いやっていた○△×子さん、知りませんか」


そう、何となく。あの遠い目をして人を見抜く、占い師に会いたくなったのだ。
向かい合って座っただけで部屋の中までのぞかれてしまう、強烈な彼女に。
「この路地の一番奥で娘さんと暮らしてはったけどな。もう何年も前に引越したわ」
もちろん、引越し先などわからない。
残念ではあったけど、これも必然的なタイミングなんだろう。
会えなかったことの意味を考えることが肝心なのだから。


で、天六で宝くじ買って、帰りにジュンク堂で買込んだ本が4冊。
シェイクスピアの『マクベス』は、新感線の舞台「メタルマクベス」の予習のため。
福田恒存ではなく、ちくま文庫の松岡和子訳。
『はっちゃんだ』はロケも入ってて、今までとは志向が異なるはっちゃんの写真集。
(現在阪神百貨店にて写真展開催中!)
『紫の履歴書』はご存知美輪明宏の自叙伝。
これを読んで感動した吉井和哉がイエローモンキーのセカンド(名盤)を書き上げたのです。
ゴーストっ気ゼロ、本人の手による文章はクセありで読みにくいけれど、すごい人生。
美輪明宏のおしゃれ大図鑑』は彼の美意識が集められた楽しいビジュアル本。
読むでー!