夜のガス漏れ顛末記

odarinden2005-09-30

夫の帰りが遅いと聞いていたので、帰宅後自分の分だけ夕食を作った。
賞味期限を過ぎた鶏のモモ肉を早く食べなくちゃと思い、手っ取り早く茹でることに。
蒸鶏風にしてごまドレッシングかけようっと、茹で汁はスープにすればいいし。
そこで鶏肉をたっぷりのお酒に浸して火に掛けた。
CSで放映していた「ラブ・アクチュアリー」を流しながら、気分良く。


そのときだ。
ピョァーン! ピョァーン! ピョァーン! ピョァーン!
あえて書くならこんな感じの、今までに聞いたこともないような警告音が、
耳をつんざくほどの大きな音で鳴り出したのである。
なな、な! 何?? 走って逃げ出す猫、右往左往する私。
けたたましい音の音源はなんと、天井のガス警報機だった。
さらに、インタホンからも大きな声が聞こえてきた。
「ガス漏れです、ガス漏れです、ガス漏れです」
ガスの火を止め、慌てて窓を開け、お風呂までもチェックしに行く。
それでもピョァーン!の警告音と「ガス漏れです」は止まらない。
引出しをかき回して説明書を! 
元栓を閉じるって、そんなものはどこにあるのか知らない。
あー、うっるさいー! どうしたらいいんだっ。
天井に付いているガス警報機を思いきりひねって外すと、ピョァーン!音は止んだ。
しかしインタホンは相変わらず「ガス漏れ」と言い、ガス漏れマークが点灯したまま。
夜だから管理人さんいないし、管理会社に電話すればいいんだろうか、ガス会社か、
それとも自治会長さんのところ? でも電話番号はどこやの? あ"〜も〜うっ!
パニックで心臓がバクバクしてきた。


なす術なくオロオロしていた私を救ってくれたのは、一本の通話だった。
突然、インタホンからこれまた聞いたこともない変拍子っぽい音色が流れた。
受話器を取ると、そこから男性の声がしたのだ。
「どうしましたか?」
「ああの、○○マンション300号なんですけど」
「はい、わかってますよ。今管理人室にいるんです」
「なんか突然、ガス漏れですって言い出してぇ」
「何か調理中ですか」
「いえ、すぐに火は止めました。鶏を茹でてただけです」
「みりんとか、使ってません?」
「え? あぁ、お酒いっぱい使ってますが…」
「換気扇付けてますか?」
「いいえ」
「とにかくすぐうかがいます」


ほどなく警備会社の制服を着たお兄さんと、マンションの自治会長さんが一緒にやってきた。
事の顛末はといえば、「ガス警報器はみりんやお酒で反応する」ということだった!
なんだ、もう…笑っちゃうよぉ。
だから、みりんや酒を使った調理中は換気扇を強にしておくようにとのこと。
それを聞いて安心し、体中の力が抜けたのだが、
同時にマンションの管理システムというものに驚いたのだ。
我が家のインタホンの雄叫びは管理会社へとつながり、ただちに
今日24時間態勢で西宮をパトロールしていた警備会社の担当に無線で連絡が入り、
その彼が我が家まで飛んで来てくれたのだった。見事じゃないかっ!
自治会長さんはというと、3階で大きな音がしてると住人の人が連絡してきたので
様子を見にきてくれたのだという。
どうなるかと思ったこの間、実に10分ほどの出来事でした。
お騒がせしました、これで一安心。お二人には感謝です。


そんなこんなで結局「ラブ・アクチュアリー」は見てないわ、
「秘太刀 馬の骨」最終回も最初を見逃すわ…。
うっちーの銀次郎のことは、また改めて。