たまにはアナログもいい

odarinden2005-05-13

プロラボに行ったのは2年ぶりぐらいのような気がする。
店に行くまで、本当にまだあるかどうか不安だった。


紙媒体に写真を載せる場合は、必ずポジフィルムを使う。
そのポジフィルムを現像してくれるのがプロラボだ。
現像すると、一般的に「スライド」として仕上がる。
ライトボックスの上に乗せてルーペでのぞき込み、
ピントが合っているか、ゴミがついてないかなどを確認し、
一番ふさわしい一枚を選択をするのだ。ダーマトグラフでマル付けて。
…って、これはもう昔の話。
この作業、すべてがデジカメに変わっちゃいましたっ!


楽なんです、デジカメは。失敗したらその場で消せるし。
今はプロのカメラマンもほとんどがそう。
画像データはすべてCD-Rに焼いて納品。扱いもラクチンだ。
以前はポジを複製するのは確か丸1日、1枚1000円くらいかかったと思うが、
画像データの場合はパソコン上でコピーすれば一瞬のタダ作業だ。
ポジは整理するためにバインダーを何冊も用意するけれど、
後になれば何の写真がどこにあるか分からないことがほとんどだ。
でもデジカメで撮ったんなら、パソコンでフォルダごとにHDに保存すればいいだけ。
この便利さ、楽チンさ。もう、戻れない。
街中からDPEの現像屋さんがだんだん少なくなっているように、
プロラボの利用頻度も激しく右肩下がりであることは、否めない事実である。


プロラボに来る客はというと、
プロカメラマンや雑誌編集部などの制作関係者か、
プロより優れた機材を持った、趣味のおっちゃんカメラマンだ。
いわば、仕上がりにシビアな上客である。
受付してくれる女性も写真が分かっていて、撮影もするようなタイプの人だった。
だから彼女たちと話込んでは、店頭で油売ってるおっちゃんたちが多かった。
でも今日は違った。
エプロンをした女性は明らかにアルバイトだった。


現像あがりのフィルムを久しぶりにライトボックスに乗せた。
思い出したわぁ。そうそう、この感じ。
仕事してるって感じはこうじゃなくちゃね。