忌野清志郎が日本一好きなバンド

odarinden2005-02-19

今から40年近く前、日本にグループサウンズブームが吹き荒れた。
ゴールデン・カップスもその渦中にいて、人気を博したバンドのひとつ。
あの時代を知っている人には芸能界的にそれだけの話で、
ほとんどの場合「長い髪の少女、懐かしいわぁ」と語られて終わりだ。
ところが、ところが。
このバンドは日本のロックの歴史の黎明期において
最重要ともいえる存在なのである。
タイガースやスパイダーズではあり得ないほどの。


まだ洋楽のレコードが今のように豊富に聴けなかった時代。
彼らは戦後在日米軍の住宅があった横浜の本牧を拠点に
本場のリズム&ブルースのカバーから始めた。
筋金入りの「不良」であり、抜群の演奏センスでもって
横浜では泣く子も黙るバンドになっていったのだ。
そこでたまたま兆しのあったグループサウンドブームに乗る。
結果、不本意ながら歌謡曲を歌うことになった。


ドキュメンタリー映画
ザ・ゴールデン・カップス ワン・モア・タイム」を観た。
当時を知る同世代のミュージシャンたちによる証言と
再結成したバンドのライブ映像の2部構成。
小さな劇場は団塊世代と若い人でほぼ満員だった。
洋楽の洗礼をカップスで受けたという人は多い。
ベースプレイにも度肝を抜かれるよ、ほんと。
昔の風俗を写し出した映像は刺激的だったし、
60歳前のおっちゃんたちが生み出すパワーは今でもすごかった。
ただーし、ライブはボーカルのデイブ平尾ではなく
ギターのエディ藩が歌ってるときのほうが断然いい!
「グロリア」は圧巻でした。
ご機嫌になって紫色のTシャツ買っちった。